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神社参拝の豆知識

身内に不幸事があった場合の初詣(喪と忌)

年末になると「今年身内に不幸事があったのだが神社に参拝に行っても良いのか?」という問い合わせが増えてきます。
喪中欠礼(年始の御挨拶を遠慮致しますという案内)の準備をしたりする中で気がつくのでしょうかね。

不幸事があった場合の神社参拝について記しておきます。

喪と忌

まず、喪(も)と忌(いみ)について知っておく必要があると思います。

喪は近親者や心を寄せる人、また尊ぶべき人の死に対し、哀悼の意を表す期間を言います。
忌は故人のための祈りに専念する期間を言います。

 

喪・忌の期間の生活

喪中(もちゅう)や忌中(きちゅう)ではどのように生活をすればよいのでしょうか?
近年は子・親・祖父母といった3世代やそれ以上の世代で生活する家庭が減り、更には子供も進学や就職で一人暮らしを始める家庭が増え、同居近親者の死に接することが少なくなりました。そのため、喪中や忌中の生活についてもよくわからない方が増えてきました。
以下に記しておきますので参考にしてください。

【服忌(ぶっき)の期間】

  • 家庭の神棚には前面に白紙(半紙)を貼って、以降忌明けまでのお供えや神拝を控えます。
  • 仕事や学校などは休みます(忌引休暇)
    期間は職場や学校で定めてる場合が多いです。
  • 神社への参拝、祭礼への参加は控えます。
  • 慶事(結婚式など)を行うことを中止し、また友人知人の慶事への出席も辞退します。
  • 歌舞音曲を始め娯楽を慎みます。観劇やライブ、コンサートへの参加、旅行などは取りやめます。

【服喪(ふくも)の期間】

  • 年賀状を出すことを慎み、喪中欠礼のはがきを12月初旬に到着するように発送します。この時、誰が亡くなったのかを記します。
  • 慶事(結婚式など)については可能な限り喪明けまで延期します。やむを得ず開く場合はなるべく慎ましく行います。
  • 歌舞音曲も慎んだほうが良いと言われますので、旅行や観劇、コンサートやライブへの参加も控えましょう。
  • 神社の祭礼への参加や祝い事への出席は極力避けます。(但し日常的な参拝や初詣は支障なしという地域が多いです。)

服喪期間の神社参拝(特に初詣)についてお問い合わせを頂くことが多いのですが、基本的に問題ないと考えています。気になる方は、忌明け清祓い(いみあけのきよはらい)を行いますので、服忌期間が明けてから年が変わるまでに神社にお越しください。

「“忌中(場合によっては喪中)期間は神社の鳥居をくぐってはならない”と聞いたので、鳥居の横を通ってきました」と神社にお越しになる方がいます。
鳥居をくぐってはいけない=神社の境内地(敷地)に入ってはいけない” という意味です。鳥居の横をくぐればよいということではありません。お間違いなきように。

忌中に新年を迎える場合、新しい御神札やお守りについては、忌明けになってから神社に参拝して受けてください。それまでに御神札やお守りが欲しい場合、また喪明けまで神社への参拝を控えたいが御神札やお守りが欲しい場合などは、忌や喪と関係ない方に代理参拝して頂いて受けてもらうようにしてください。

服喪と服忌の期間

服喪(ふくも:喪に服する期間)と服忌(ぶっき:忌に服する期間)は本人との続き柄によって異なります。
また、どちらもその始まりは故人の命日から数えるのではなく、その訃報を知った日を1日目と数えるとされています。

尚、この表に記す服喪期間は、和歌山県神社庁発行の『神葬祭の手引』によるものです。また服忌期間について現代では規定されているものは殆どありませんので明治時代の「太政官布告」を参考としているため、現代社会とは少し相容れない面もあります。
また服喪期間につきましても地域差などがあります。服喪・服忌の期間につきましては、いずれも下表を参考にお考えいただければ良いかと思います。

死亡者 服忌期間 服喪期間
父母 50日 13ヶ月
配偶者の父母 30日 (規定なし)
祖父母(父方) 30日 150日
祖父母(母方) 30日 90日
曽祖父母 20日 90日
30日 13ヶ月
20日 90日
20日 90日
10日 (規定なし)
曾孫(ひまご) 3日 (規定なし)
伯叔父母(おじ・おば) 20日 90日
兄弟姉妹 3日 60日
従兄弟姉妹(いとこ) 3日 (規定なし)
甥姪(おい・めい) 3日 (規定なし)

 

尚、古くは服忌期間は仕事なども休む期間とされていましたが、この規定通りの期間を忌引とすることは実務上かなり支障をきたしますので、官公庁では下記のように忌引期間が定められています(官公庁服務規程)。会社や学校などでは独自に忌引期間が定められている場合もあると思いますので問い合わせてみてください。

《参考》 官公庁服務規程による忌引期間

死亡者 官公庁の忌引期間
配偶者 10日
父母 7日
子供 5日
祖父母 3日
兄弟姉妹 3日
1日
伯叔父母(おじ・おば) 1日

 

初詣について

以上、記してきた通りですが、身内に不幸があった場合の初詣や年始にかかわる諸々についてまとめておきます。

【初詣について】
忌中の方は御遠慮ください。喪中の方は差し支えありませんが、個人の心情として控えたいのであれば、それで構いません。
「鳥居をくぐらなければ(神社に参拝しても)良い」という誤った理解があるようですが、「鳥居をくぐらない」の意味するところは「神社の境内地に立ち入らない」ですので、くれぐれもお間違いのなきように。
忌明けになればお参りいただいて結構です。(気になる方は忌明け清祓いを致しますので、電話にてお問い合わせください。)

【御神札やお守りについて】
忌明けまでお待ち下さい。地区で御神札などが氏子総代などから配られる場合に、受けていただくのは構いませんが、神棚の御神札を取り替えるのは忌明けまで待ちます。
忌中であっても、忌にかからない人が代理で受けてくる分には問題ありません。但し神棚の御神札を取り替えるのは忌明けまで待ってください。

【年賀状について】
「喪中欠礼」「喪中につき・・・」などと表記されるように、喪中であれば年賀状を送ることを慎みます。普段年賀状のやり取りをする方には12月初旬には到着するように「喪中欠礼」のハガキを送っておきましょう。その際、どなたが亡くなられてのかも忘れずに書いておきましょう。
喪中であっても、年賀状を受け取ることに問題はありません。(賀状を頂いたことに対してのハガキは寒中見舞いとして送りましょう)